冬の、葉を全て落とした後にあらわれる樹木を見るのが好きだ。
春の芽吹き時の沸き立つようなエネルギーに満ち満ちた姿も、
夏の青々と葉を繁らし太陽光を全身で受けて光輝いている姿も、
秋のいのちの炎を燃やすかのような紅葉、風に身をまかせて葉を落としていく姿も、
どの瞬間もそれぞれに魅入ってしまうけど瞑想的な気分になるのはいつも冬の樹木を目にした時だ。
冬の落葉樹の姿は人の魂の姿を思い出させる。
「人は死なない」の意味は、自然と共にあるときにこそあらわれてくるのだと思う。
人間が人間の都合で作ったものは再生しない。
だからあまりに自然から離れた場所にいると人は死を怖れるようになるのだろう。
そして人が自然の一表現として、ありのままの在り方の人として生きられるならば肉体の死を怖れることはないのだろう。葉が落ちる前の一瞬の震えはあったとしても。
今日から東京です。
生きることは探求。仕事の中でも学びの中でも雑踏の中でボーッとしている時でも、全ての中にこの冬の樹木の美しさをみいだせるワタシで在れますように。