医師がかけてくれた言葉に、思わず涙した
発達障害をカミングアウトするとよく言われるのが、
「どこに障害があるのか全く分からない」
「気にし過ぎじゃない?」
「みんな同じだから大丈夫!」
どれもある意味正しいけど、そうじゃないんだよなあ。こういう特性があるから、相手に「???(怒)」という顔をさせたり、知らないうちに思いもかけず不快な思いをさせてたりして、相手も自分も傷つくという経験を
散々してきたから、少しでも前もってそのダメージを軽くしたいと思っているんだけど、そこからして上手く伝わらない。まず否定してくれるのは優しさからくるってわかっているけれど「障害」のマイナスイメージの根深さを感じて暗澹たる気持ちになる。
診断した医師が心理テストや知能検査の結果を見ながら「あなたみたいなタイプが一番理解されにくいタイプ、一見できそうな人に見えるから。これだけ凹凸あって特性が強く出ていて大変だったでしょうね。よく頑張ってこられましたね」と言った時は思わず泣けた。
そうだ、頑張ってきたのだ。頑張って普通になろうとして無理していることにも気がつかなくなってしまうほどに。
二次障害である鬱症状や睡眠障害、摂食障害はもう頑張れないという、からだからの声だったのだ。
4月、5月はお花見やGWで賑やかな時期、この時期は引きこもりにとってはつらい時期。発達障害当事者は引きこもりになりやすい。社会に適合できず一人取り残されたようなやりきれなさに苦しんでいる人が大勢いる。私もかってその一人だった。他人事ではない。特性を生かせる仕事を見出だすことができた私は幸いだった。
身近に苦しんでいる人がいたら引きこもらずにいられなかった悲しみに対して「よく頑張ってきたね」と声をかけてあげたい。
推定70万人いるという引きこもり人口の多さは日本がいかに凸凹を許容できない社会なのかを示している。まずは知ること、理解しあうこと、そのために自分は何ができるのか?
一当事者として自分の生きづらさを言語化してみることからはじめてみる。
、、、つづく
アスペルガーのことがよくわかる、おすすめの本
「アスペルガーですが、妻で母で社長です。」
※著者のアズ直子さんが作って配ったというアスペ取扱名刺を診断受けた後に真似して作ってもらった。もう5年以上経つんだな。