石は墓石

 

アスペの「空気を読めない」の私の実例で面白いのが「墓石」発言かな。

まだ子供たちが幼いころ、お母さんたちが集まってのお料理教室に行った時のこと。
5、6人の参加者は初対面の人がほとんどでまずは自己紹介から始まった。

和やかな雰囲気の中、あるお母さんが
「仕事は石を扱っています」
と自己紹介。

私は石が大好きだ。幼稚園児のころ、砂場で細かい石英の粒を集めるのに夢中になったことがある。
砂場の中で日の光にキラキラ光るものは雲母だった。砂の触感を楽しみながら黙々と砂の粒の仕分けに熱中していた。
手のひらいっぱいに集めた石英の粒は白くて透明でとてもきれい、幼稚園の先生が「よく集めたね、すごいね!」感心してくれて、周りの子供たちが、真似をして探し始める姿をみて、砂場から宝物を見出だせた自分を誇らしく思ったのを今でも鮮明に覚えている。

石好きは小学生になって更に深まり、誕生日のプレゼントに鉱石標本を親にねだったくらい。
姉からはいまだに「変わった子だったよね」と言われる。

高学年になってからは石に興味がある男子数人(myコレクションを見せびらかして興味持つように仕向けた!😁)と石の品評会と交換会をはじめて、楽しかったな。

今のサロンの名前も「フローライト」、和名で蛍石という大好きな石の名前をつけた。

そんな石好きだったから「石を扱っています」の言葉に咄嗟に反応した。

普段だったら「どんな石を扱っているのですか?」と聞けたと思うんだけど、その時私の口から出たのは

「墓石ですか?」

実はその日会場に行く前に石材屋の前を通ったのだ。仏像や動物の石像、墓石とかを加工する場所で「いいなあ、今度ゆっくり見に来よう!」と思っていたのだ。

石、と聞いて、その映像が鮮やかに浮かんだのだ

「・・・・・・」

3秒の沈黙と微妙な空気が流れる。

「え、ええと、、、パワーストーンを扱っているのよ、、、。」

後から一緒に行ったお母さんから
「やーだ、金山さん、墓石なんて言うからびっくりしたわよ!」
と言われて気がついた。まぁ微妙な空気が流れて、聞かれたお母さんの表情がどう反応していいか困ってるような感じだったから「しまった!」とは思ってた。
空気は読めないが空気の変化は感じるから。

私にとって墓石のイメージは石材店で見た白や、黒や灰色の花崗岩だったけど、聞いた人にとってはお墓の墓石だったのだ。

神社仏閣に行くのが大好きだから、墓石にも興味があった。時代によって形も違うのも面白いなあ、なんて見たり。人の死にもあまりマイナスイメージないかも知れない。人が誕生して死んで行くことが、口からご飯食べたら下から排泄するのと同じようなあたりまえな感覚がある。

思ったこと、イメージしたことをそのまま口にしてしまう特性と
世間一般的なものの捉え方とズレていることに無頓着な特性(人がどう感じるかより、自分の興味を優先させてしまう傾向)
がアスペにはある。

もし周りに爆弾発言繰り返すような人がいて、なんてデリカシーのない失礼な人!って思うような人がいたら、悪気がないのだけは認めてあげてほしい、、、、と、、、思う、、、。
ただ相手の自尊心に関わる部分に爆弾発言してしまうと感情的反応を引き起こしてしまい人間関係がギクシャクしてしまう、そんなこと望んでないのに不快にさせてしまう悲しさよ、、、😢

「相手の自尊心」へ想像力を働かせるエネルギーを自分の興味あることに向けてしまう、優先させてしまう、それがアスペの性(さが)ですね。だから後世に残るような偉業を残せる人もいる。
偉大な芸術家や学者などアスペルガーだったのではないか、と言われる人は多いです。

墓石発言は、びっくりさせたけど、大ごとにはならずにすんで良かった😅

初対面の人が多くいる場所で、私がいつもと違って大人しいな、喋らないな、と思ったら自粛していると思って下さい。
本来の私は自分の興味あることを喋り出したら止まらないくらい饒舌だから、借りてきた猫のように不自然な様相を呈しているかもしれない。

不自然はとても疲れるので社交辞令が必要な場所はやはり苦手です。

、、、つづく

アスペルガーのことがよくわかる、おすすめの本

「隠れアスペルガーさんの才能・仕事の見つけ方」

※アスペ当事者で発達障害改善カウンセラーの吉濱さんの本は学びになるなあ!アスペは自分にあった環境、仕事を選択できるかが大事。子供のころからみんなと同じように、ではなく、何が得意か、何に興味あるか、を大切にしていけば生きづらさはかなり軽減できるはず。

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