子育てに追われていた頃に行っていた、無意識の感覚遮断

アメリカの世界的有名な動物学者テンプル・グランディン(自閉症の学者として有名)、動物の苦痛を和らげるために開発した締め付ける装置で自らを締め付けることで神経発作を抑制していた、というエピソードはよく知られている話です。

前回アスペの生きづらさを、苦しいのに自ら締め上げないといられないM気質、と例えてみたけど、彼女も自ら締め上げて感覚を麻痺させて心身のバランスをとっていたのだろうと想像します。

アスペには宇宙人が正体バレないように地球人のふりをして何とか誤魔化しながら生きのびている、そんな感覚が常に付きまとっています。
緊張状態になりやすいので、ストレス解消というか、感覚遮断しないともたない、やってられない、そんな危機感覚にたびたび見舞われます。

3人の子育てに追われていた頃、だいたい月に1回くらいの頻度で突然ブレーカーが落ちたような発作?がありました。
まだ幼かった子供たちも締め出して一人部屋に籠り、頭まで蒲団をかぶりからだを小さく丸めた姿勢でじっと動かないでいると、自分が自分でいられる、というか落ち着いて正気を保てる感じ。今思うとまさにこれは無意識に感覚遮断していたのだなあ、と思います。

子育ては待ったなし、自分のペースで生活できない、アスペにとっては大変苛酷な環境だったんでしょう。1日か2日、食事もとらず死んだように眠り続けていました。
最初の頃は子供たちも「ママ!ママ!」と何とかふすまを開けて部屋に入って来ようとしていました。その度に有無を言わさず押し戻していたので、「かわいそうだな」と思ったけどそのうちに「お母さん、いつもの発作が起きたから一人にさせといてね、大丈夫だから、そのうちに復活するから、、、」と言って理解してもらっていました。
もともとからだを壊して東京から環境のいい駒ヶ根に移り住んだところもあったし、また無理をして入院騒ぎになっても大変、とダンナも協力して子供をみてくれたので本当に助けられました。

突然やってくるブレーカー落ちそうなヤバイ感じ、長時間緊張にさらされたり疲労困憊になれば誰でも起きうることですが、環境の変化への臨機応変な対応力が弱かったり、感覚過敏が強いアスペにとってはかなり身近なことなんじゃないかな。
その回避方法はそれこそ千差万別、普通の人には理解し難い行動にうつる可能性は大きい。

突然無愛想になったり、ブツブツ独り言いい始めたり、意味不明な動きをしたり、挙動不審な怪しい感じ😓😓になりうる可能性大、、、。
アスペに限らず、お酒飲んだり、ゲームにはまったりするのも広い目で見れば回避行動なのかも知れない。。。
もし周りにそんな人がいたらどうか温かい目で見てあげて欲しいです。地球の大気に何とか適応しようとしていても無理があって、時々発作を起こす宇宙人👽だと思って。とはいっても人に迷惑をかけている場合は教えてもらえると助かります。何が迷惑なのかもわからない場合もあり得ます。

わたしの回避方法は感覚遮断すること(遮断しすぎて冷え症低体温になった!)、しっかり眠ること。睡眠が足りないと許容範囲が極端に狭くなります。
今では大分ましになったけど昔は場所が変わると神経が興奮するせいか全く眠れなかった。中学の修学旅行の時、全く寝付けなくて仕方ないから起き出して制服着て窓辺で夜が明けるのを眺めていたら、見回りにきた先生が腰を抜かさんばかりに驚いて
「何やってるんだ!寝ろ!!(怒)」と頭ごなしに怒られたっけ。
寝られたらこんなことしてないよ~!😰
小学生の頃は夜寝付けなくて健康雑誌で紹介されていた「玉ねぎのスライスを枕元に置くといい」という記事を信じて試してみたり。。。

子供のころと言えば、他の女の子達に合わせてリカちゃんバービーちゃんの人形遊びを仕方なくやっていたなあ、そうしないと仲間に入れなかったから。
ほんとはウルトラマンシリーズに夢中になっていて怪獣人形をいっぱい集めていました。
ウルトラマンの胸にあるカラータイマーがピコンピコンと警告音が鳴る度にドキドキハラハラ、何とか使命果たしてシュワッチ!と宇宙に飛んでいく姿に、ああよかった~間に合った~とホッと一息。
あの危機一髪感、
自分を重ねていたのかも知れないな。

※飛行機に乗るのは好き、空の上から地上を眺めると落ち着きます。地図を眺めるのも好き。
アスペ傾向あるな~という人には、自分にとって落ち着く感じになれることやものは何か、を早いうちに意識的に見つけることをオススメします。

自分の特性を知ることで無駄に自己否定しなくなるしね。

アスペにとっては生れつきの特性よりも、特性と周囲との間に生じる違和感から起きてくる二次障害の方が断然辛いと思うので。。。

静岡空港から上海に向かう飛行機から撮った写真。写っているのはどこなんだろう?地図みてもわからない。。。気になる!