3年前の免許更新にて

今年は免許更新の年、めでたく何事もなく手続きが終わってひと安心~~😅

今回は前回の免許更新時のドタバタをしっかり覚えているダンナが、免許更新の通知ハガキを否が応でも目に映るカレンダーに張り付けて私が忘れることないようしておいてくれた。

さらに面倒なことはついつい後回しにしがちなワタシに何度も「更新を忘れるなよ!」と声かけしてくれたおかげだ。

忘れもしない3年前の今頃、、、、

免許更新のお知らせハガキが届いて、忘れないようにとスケジュール帳の内ポケットに入れたのはいいが、何気なしにその上に他の用事のメモ用紙を入れ込んでしまったのが悲劇の始り。

スケジュール帳に挟み込んだことでいつも持ち歩いて忘れないだろう、と考えたのが甘かった。
上に紙を挟んで見えなくなってしまったことで免許更新しなければならないことがすっかり抜け落ちてしまった。気がついたのが期限切れてから2ヶ月も過ぎた頃。

無免許で2ヶ月も運転していたことに気づいた時はさすがのワタシも青くなった。

更新期間内に手続きしなかった場合は近場の警察署では更新できないので車で小一時間かかる免許更新センターまで行かなければならない。

(自分で車運転して行ってもいいかな?とダンナに聞いた時の、まるで宇宙人を見ているかのような驚愕の表情は忘れられない😅)

ありがたいことに親切な知人が車で連れて行ってくれることになった。

事前に更新が遅れた事情を証明できるものを持参すれば、短時間の講習で更新料も安く済む、と言われたので、
「遅れた事情を証明しなければならないのか?単にうっかり忘れていただけなんだけど、そのうっかりの原因を証明するために自閉症スペクトラム障害(アスペ)の診断書を出せばいいのか?」と考えて持参した。

窓口で遅れた理由を証明できるものを出して、と言われたので診断書を出しながら、
「うっかり忘れてしまう、が病的レベルなんです。最近は忙しかったから特にひどくなってました」
と丁寧に解説まで付け足した。

「少々お待ち下さい」

窓口の係員が診断書を手に奥の上司とおぼしき人と話し込んでいるのが見え、
診断書まで持参して証明したのだから、更新延滞にまつわるペナルティも免除になるのかな~😃😃
なんて期待して待っていた。

窓口係員が固い表情で
「別室で詳しい話を聞かせて下さい」
と言われて個室に通されても、ペナルティ免除を期待していたから、しっかり理解してもらわなくっちゃ!とはりきって、それはもう詳細に自閉症スペクトラム障害について、日常で困っていることを学んだ知識も踏まえて滔々と喋りまくった!

係員が「飲んでいる薬はありますか?」と聞いてきた時から、雲行きが怪しいことに気がついた。。。

「ま、まずい!もしかして精神疾患と誤解している?」

慌てて薬なんて飲んでいないし、生れつきのもので運転に支障もないし(不注意で一時停止見逃しの違反が20年間で3回あったけど😓)自分で車擦ったり縁石にぶつけたりはあっても事故は一度もおこしていない、と主張しても時、既に遅し。。。

「運転に支障がないということを証明する医師の診断書をもらってから出直して下さい」

ウ、ウソ!!ガーン!!!😱😱😱😱

これは自閉症スペクトラム障害に対する理解不足と誤解だ、このままおとなしく帰る訳には行かない!とその場で診断出してくれた病院に電話して泣きついた。

電話で対応してくれた病院のコーディネーターが、直ぐに事情を理解してくれて
「それは大変でしたね、わかりました、こちらから説明します」
と言ってくれてホッとしたのも束の間、しばらくしてから
「ごめんなさい、一度決定したものは変えられない、ということなので、診断書なるべく早くに出せるように予約入れます、、」

コーディネーターさんも力になれなくてごめんなさいといながら、納得できないという口調だった。
要は、問題ないならなんで診断書出したんだ?問題ないなら窓口に出す方が悪い、ってことを言っていたらしい。
更新をうっかりしていたことを証明するために診断書を出したのに、出す方が悪いなんて!な、なんで??

(更新延滞のやむを得ない事情として、本人の突発的病気や事故の診断書、という意味だったのだ)

数日後、医師の診察を経て(医師も大変でしたね~と苦笑していた。。。)診断書もらって直ぐに速達便で送った。

免許もらえるのだいだいいつぐらいになりますか?って問い合わせた時の対応は今でも忘れられない。
センターから県本部に書類を持って行くのが週に一度、そして検討するのが次の週だから、少なくとも2週間以上はかかるとのこと。

只でさえ年末で忙しい時、出張の仕事も行けなくなる!冗談じゃあない!

医師の診断書あれば直ぐに免許もらえると思ったのに一体なんの検討がいるというのか!
免許出さない決定は直ぐにできるのに出す決定は検討しないと、なんて!

しかも口調が聞き分けのない幼児に対して話をするようなバカにした感じだったので、ビックリするやらあきれるやら腹立たしいやら😠😠

ちょうどその日の午後のお客様が学校で相談業務をしている心理カウンセラーの先生だったので(このナイスなタイミング、神はいると思った!)、事情を話したら直ぐに県の発達障害相談窓口に電話して、説明して窓口の係員の対応や勉強不足も指摘するように、とアドバイスもらった。

県の相談窓口に電話した次の日。

免許更新センターから「免許いつでも出せますのでいらしてください」との電話があった。

窓口に行ったら前回とは違う職員が免許証出しながら「大変ご迷惑おかけしました」と180度違った対応。

思わず
「半月以上かかるって話だったのに何でですか?」
と聞いたらモゴモゴしながら

「いろいろ手違いがありまして、失礼いたしました」だって!

県の相談窓口から免許更新センターの上位組織に連絡が行ったに違いない。

お役所は上からの指示にはすぐ動くものなのだなあ、と感心するというよりあきれた。

まあ自閉症スペクトラム障害の診断書を免許更新を忘れた理由として提出するなんて、前代未聞の事だったんだろうけど。

アスペ特有のバカ正直さと、更新料減免を期待したケチ根性と、診断書出したらどういうことになるか相手の立場から想像できなかった想像力の欠如が引き起こした、免許更新ドタバタ劇だったけれど、世間知らずのワタシにとってはいい経験だった。

自閉症スペクトラム障害(アスペルガー)と診断受けた後から積極的にカミングアウトし始めた時、
「自分にとって不利になるようなことはわざわざ言わなくてもいいのでは」とアドバイスしてくれる人がいた。

障害というより特性と思っていたし、そんなに不利になることあるなんてその時はわからなかったけれど、公的機関でさえ誤解されたりバカにした対応されたりすると、「障害」と名の付くものに対しての世間の根深い偏見を感じて暗澹たる気持ちになった出来事でした。。。